2010年6月23日水曜日

日本の将来へ向けての自己問答

ある日曜日の朝、報道特集を見た。

中国の未来に燃える産業経済のありかたが報道されていた。

約40年前の大阪万博のような日本の産業経済の未来への熱い想いと重なる。

中国製品も品質クオリティを上げてきている。

ある性能まで以上では消費者は特にこだわらない

コストパフォーマンスの領域にはいってくると、日本製品も負け出す。

「技術の日本」を過信すると、今後の日本は「ない」だろう。

環境技術では世界でアドバンテージのあるといわれる日本。

しかし、基礎研究から革新的なシーズを生み出し、革新的なアプローチの

製品づくりに必ずしも長けているとは言いがたい。

世界的なアドヴァンテージはおそらくその革新的なシーズをいかに

上質で洗練されたカタチで製品普及させる事ができるかということは

日本のお家芸だとは思うが、最近のAPPLE社の製品を見るにつけ、

うかうかできない緊張感を持たねばならないところにもきている。

(いまのAPPLE社が他国でも特別な存在だとは思うので限定的ではあるが。)

そう思ってくると、

日本の生き方とは、従来の強みに増して、

日本の優れたグローバルに通用する魅力的な部分での感性を

つまり、例の「JAPAN COOL」といわれる分野を

「より先鋭に戦略的に製品&サービスに世界戦略上、

あらゆる日本の産業に極めていかなければならない」と。

そして、それゆえに

「日本の過去現在の日本文化芸術の世界浸透戦略を同時におこなわなければ

ならない戦略上の重要な必然性がある。」と理解すべきである。

その為に、我々はその日本の生き方でどう立ち振る舞うかが問われている。

・・・そう、直感し、達観した。


新興国の10年後20年後の将来を見据えるならば、

最後は技術力だけでなく、芸術文化デザイン力そしてホスピタリティサービス

をより重視して先鋭化していくならば、日本の産業経済の生き方は世界的に

うまくやれるだろう。

特に手先の器用な微細な精密精度の高いものは

伝統的に世界のあこがれをMADE IN JAPANで確立している。

しかし更に、埋もれた日本らしい美意識を再発見し、

新たな次元の芸術文化デザインを纏った製品、サービスにまで昇華し、

編み出して、新しく世界の人々を魅了していくこともとても重要で、素敵だ。

特に、日本の現代に至るまでのサブカルチャーを「深耕栽培」する事、

つまり、地方文化を世界戦略上、重視する事、これが大事だ。

そこで見えてくる事は、伝統文化は地方文化としてあるけれど、

これからの戦略上サステイナブルにするにはサブカルチャーが「常に現在形」で

地方文化で多様に花咲き、創り出していける状況を創らなければならない。

その思考の延長上でも、やはり地方主権、道州制の思考の枠組みが重要な視点として

遡上に上がってくる。

・・・という訳で、そういう日本の時代が、より際立っていくことを夢みている。

そのために、自分に取巻く中で、できる事を皆様の仕事でのご支援がある限り,メセナを通じて陰ながらこれからもやっていきたいと思う。